ヴィットリア・コルサに使用されているグラフェンとは何か

以前コチラの記事で特集したヴィットリア(ビットリア)のタイヤ2016年モデルである「コルサ」シリーズ。
これまでのヴィットリアオープンコルサCX3の後続モデルである「コルサ」のラインナップは次の通り。

  • ヴィットリア コルサ Speed
    (チューブレス・チューブレスレティ)
  • ヴィットリア コルサ
    (チューブラー・クリンチャー)

2016年からはこの2モデルに絞られます。各タイヤのスペック詳細はコチラの記事を参照して下さい。
また、2015年にヴィットリアが発表したホイール「Qurano(キュラーノ)」シリーズにも同様にグラフェンが採用されています。

今回はこのコルサシリーズのコンパウンドや、新ホイール「Qurano(キュラーノ)」に使用されている「グラフェン」という素材に注目してみます。少しマニアックな記事になりますが・・・。

出典:http://www.vittoriajapan.co.jp/vittoria/corsa/

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そもそもグラフェンとは何か?

そもそもグラフェンとは2004年にマンチェスター大学のアンドレ・ガイムとコンスタンチン・ノヴォセロフによって発見された炭素の一種です(2010年にノーベル物理学賞を受賞)。

↑アンドレGeim(左)教授と、Kostya Novoselov氏
出典:AP通信

グラフェンは現在知られている物質の中で最も軽く、最も引っ張りの強さを誇る物質です。ダイヤモンドより硬く、鋼鉄の200倍の強度があります。グラフェンとは別名「sp結合炭素原子シート」とも呼ばれ、炭素原子が六角形の蜂の巣状に結合した2次元構造の極めて薄い素材でです。その厚みはわずかに原子1個分にあたる10億分の1メートルで、グラフェン1gの面積は2,630平方メートルほどになるそうです。つまり1gでサッカーコートの半分を覆うくらいの薄さまで引き延ばすことが可能です。

↑グラフェンの分子構造

グラフェンはもともと「グラファイト」と呼ばれる6角形の炭素原子の結合がシート状に連なった結晶構造体を最も薄い状態にしたものの事を指します。グラファイト自体は広く一般的にも使用されています。例えば鉛筆の芯もグラファイトです。鉛筆で線が書けるのは、この炭素原子のシートがはがれて紙の上に残るからです。

グラフェンは炭素原子の最も薄い構造体であり、それを実用的にした点がノーベル賞受賞の所以でもあります。アンドレ・ガイムとコンスタンチン・ノヴォセロフはグラフェンを次のように定義しています。


「グラフェンは、2次元のハチの巣状格子内に周密に詰め込まれた単層の炭素原子であり、他の全ての次元のグラファイト系材料の基本構成ブロックである。グラフェンを丸く包めば0次元のフラーレン、巻けば1次元のカーボンナノチューブ、積み重ねれば3次元のグラファイトが得られる」


出典:A. K. Geim & K. S. Novoselov, “The rise of graphene”. Nature Materials (2007) doi:10.1038/nmat1849

ヴィットリア社が使用しているグラフェンは?

現在、ヴィットリアのタイヤ「コルサ」や2015年に発表されたヴィットリアのホイール「Qurano」に使用されているグラフェンはヴィットリアのパートナー企業でありイタリアの化学メーカーであるDirecta Plus社が開発している「G+」と呼ばれるグラフェンを使用しています。

ヴィットリア社はDirecta Plus社からグラフェンの供給を受けているだけで、ヴィットリア社がグラフェンの開発をしているわけではありません。ヴィットリアのwebサイトやパッケージにある「G+」というのは、このDirecta Plus社の商標ロゴなのです。

グラフェンがもたらす効果

ヴィットリアのラボによると、このグラフェンの恩恵が高々と掲げられています。

タイヤ「コルサ」におけるグラフェンの恩恵

コチラの記事にも書きましたが、何といっても荷重により特性が変わる所が面白いです。
舗装状態の良い道をまっすぐ走っている時(荷重が少ない時)は硬く優れた転がり性能を発揮。またコーナリング、加減速、荒れた路面を走る際などタイヤを変形させようとする力が大きくなると一 転してソフトになり、グリップが高くなるという。

出典:http://www.vittoriajapan.co.jp/vittoria/corsa/

また、グラフェンを使用しているコルサと使用していないコルサを比べた場合、グラフェンを使用したコルサの方が19%転がり抵抗を低減したという実験結果が出ているようです。

そして耐パンク性能も大幅に上昇。6000km走ってもトレッドパターンはほぼ変わらない。

ホイールにおけるグラフェンの恩恵

主に剛性、耐熱性、耐衝撃性、軽量性を高めることに重きを置いています。グラフェン未使用の同社ホイールと比べて次のような利点が認められたようです。

  • 10%の熱を拡散することができる
  • 15%軽量化することができる
  • 26%剛性を上げることができる
  • 18%衝撃吸収性を高めることができる

出典:http://www.vittoriajapan.co.jp

特に熱の拡散はブレーキング性能に大きく関わります。ブレーキ時、ブレーキシューとリムの摩擦によって生じる熱が最大で30℃低くできるようです。これはカーボンリムを採用している「Qurano(キュラーノ)」にとっては大きなメリットです。
また、26%剛性UPもパワーをダイレクトに伝えたいサイクリストにとっては嬉しい恩恵です。

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百聞は一見にしかず

と、いうことで、久々にタイヤやホイールの素材について触れてみましたが、百聞は一見にしかず。効果を実感するには使ってみるのが一番です。

ヴィットリアのホイールは、まだあまり出回っていないのと、価格的な面もあり、手が届かないユーザーもいるかもしれませんが、タイヤ「コルサ」の方はコチラからも簡単に入手可能です。

様々な方やサイクル雑誌のヴィットリアコルサのレビュー、インプレを見る限り、かなりの高評価がうかがえます。特にサイクルスポーツ2016年3月号でのロードクリンチャータイヤ徹底比較特集では、コンチネンタルグランプリ4000SⅡやミシュランPro4を大きく突き放しヴィットリアコルサがかなりの高評価となっています。

当サイトでも近々レビュー・インプレを行いたいと思います。これは試さずにはいられませんね。

ヴィットリアコルサ2016年モデルが安く手に入るサイトは・・・

ヴィットリアコルサは機能性だけではなく、価格も大幅にアップしています。あまり嬉しいお知らせではないですが・・・。

公式サイトの正規価格だと何とクリンチャー1本10,600円!(チューブラーは1本16,500円)値上がりハンパないですね・・・。
旧モデルのヴィットリアオープンコルサCX3は海外通販のWiggleで1本4,000円以下で手に入ったのですが、2016年5月7日現在Wiggleに新コルサ2016年モデルのラインナップはありませんでした。Wiggleやサイクリングエクスプレスに登場し次第こちらにも反映させたいと思います。

追記:2016/5/18 Wiggleに追加されました

ようやくWiggleにも新ヴィットリアコルサが追加されました。値段は変動するので、詳細はコチラからご確認下さい。

国内からはAmazon楽天から入手は可能です。
ただしどちらも1万円超えくらいの高価格です。急ぎでない方はWiggleでの登場を待つか、少し値下がりするまで待ってみてもよいかもしれません・・・。

 

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