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なぜ自転車のチェーンは伸びるのか?

何百キロもロードバイクに走ると、ふとチェーンが必要以上に弛んでいることに気が付きます。所謂「チェーンが伸びる」という状態です。どんなにいいチェーンであろうが、ペダルを回し続ければ必ずチェーンは伸びてしまい、パワーロスも発生し、交換の必要が出てきます。

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ではなぜチェーンは伸びてしまうのでしょうか?そもそも「チェーンが伸びる」現象はなぜ発生するのでしょうか?またその抑止方法はあるのでしょうか?

チェーンは必ず摩耗する

自転車のチェーンは「ピン」で「ローラー」を「プレート」で挟みこむような構造をしています。

↓画像はサイクルベースあさひより拝借。現在はブッシュレスチェーン構造を採用しているチェーンがほとんど。

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出典:http://www.cb-asahi.co.jp/html/size-chain.html

ペダルを回せば、このチェーンがスプロケットやチェーンリングに沿って形を変え、回転します。その間、これらの「ピン」や「ローラー」「プレート」など一つ一つの部品は互いに接触しており、力が加わるたびに、摩擦が発生し、摩耗します。

そもそも「摩擦」とは物質がこすれ合うとを指しますが、「摩耗」は者同士の接触によって表面が削れてしまうことを指します。

ちなみに、摩擦には「摩耗を伴わない摩擦」と「摩耗を伴う摩擦」の2パターンがあります。この辺を掘り下げていくと多分話が終わらなくなるので、結論から言うとチェーンの回転によって生じるのは「摩耗を伴う摩擦」です。

つまり削れるのです。

どこが削れるのか?

ではチェーンの回転によって削れる部分はどこでしょうか?
大きく分けて2つです。

  • 1.スプロケットやチェーンリング、プーリーなどチェーン以外のパーツとこすれ合う部分
  • 2.チェーンのピンやブッシュなど、チェーン内部のパーツ同士でこすれ合う部分

1は何となく想像できますね。チェーンと外的要素が接触することで、チェーンのプレートやギア自体が削れてしまう現象。しかし、「チェーンが伸びる」現象の原因は主に2のチェーン内部で発生する摩耗です。

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伸びているのはスリーブの間

「チェーンが伸びる」というのは、上記で説明したチェーン内部にあるピンと、ピンを挿入しているスリーブの間が摩耗によって削れ、減り、間が空くことで結果的にチェーンが伸びてしまうのです。チェーンのプレートや金属部分が物理的に伸びているわけではありません。

異物が入ると摩耗は加速する

摩擦が発生している部分に異物が入ると摩耗はなかりのスピードで進行します。チェーンの場合の異物とは、チェーンやスプロケットが摩耗した際に削りでる金属片(摩耗粉)や、走行中にチェーンオイルなどに絡みつく砂やホコリなどです。

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サイクルスポーツ2016年10月号の記事によると、30km程使用したチェーン内部の異物を測った所、異物が2~3gもあったそうです。そしてその中の2%(0.06g)が鉄分。つまりチェーンなどから削り取られた金属だったそうです。30km走って異物が3gも出てくるのは驚きですね。

ちなみに、パークツールのチェーンクリーナーサイクロン を使うと、洗浄後のチェーン内部の異物や金属片が下に溜るので、どのくらいの異物がチェーンに絡みついているかが分かります。

摩擦と摩耗によるパワーロスは意外と大きい

ロードバイクの場合、ペダルを踏んだパワーの5~10%がチェーンなどの駆動部分の可変によりロスされているそうです。400Wの出力で最大10%ロスが発生している場合、40Wもパワーを失っていることになります。40Wの出力差は結構バカになりません。

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40Wといえば1年間みっちりパワートレーニングを行って、向上できるかできないかぐらいの出力値です。

当然摩擦と摩耗が多きかったり、チェーンが伸びて必要以上に弛んでいる状態であれば、これより多くのパワーがロスしていることになります。異物が入っている状態だと尚更です。

定期的なチェーンクリーンニングとオイルアップ

ではこのチェーンの摩耗による「チェーンの伸び」と「パワーロス」を防ぐにはどうすればよいでしょうか?

詰まる所、結局は

  • 1.定期的なチェーンのクリーニングで異物を除去
  • 2.適切なオイル(潤滑剤)の注油

に限ります。自転車という乗り物の特性上、チェーンの摩耗を100%防ぐことはできませんが、これらチェーンクリーニングとオイルアップという基本的なことを適切に行えば、限りなくチェーンの寿命を延ばし、パワーロスを少なくすることができます。

ちゃんと異物を除去すること

チェーンのクリーニングで大事なことは「古いオイルを除去する事」と「チェーンの異物を除去する事」です。特に見落としがちなのが後者。

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ディグリーサー、チェーンクリーナーを吹き付けて、ウェスで拭き取ったくらいではチェーン内部の異物までは落ちてくれません。

この辺のクリーンニング方法についてはまた別記事で書きたいと思いますが、やはり自宅でお手軽でおすすめなのはパークツールのサイクロンCM-5.2 を使うことです。
ブラシとディグリーサーでしっかり洗浄し、前述したように、異物や金属片がクリーナー下部に溜って分かり安い。金属片に至っては、クリーナー下部に付いている磁石で吸着してくれるのが秀逸です。

このクリーナーを使ったチェーンクリーニング特集はまた別記事にて。

2016/10/21記事追加

パークツール サイクロンCM-5.2を使った実験記事
洗浄したと思ったチェーンからどれだけの汚れと異物が取れるのか?

オイルはどれがよいか?

チェーンの駆動部分1コマ1コマにオイルを丁寧に塗っていく。この地味な作業がチェーンの性能を左右します。

どのオイルが良いかは諸説あるところですが、まぁ有名処はフィニッシュラインのオイルですね。(フィニッシュラインのオイル特集はコチラの記事を参照)
フィニッシュラインのオイルには水に流れにくいタイプとサラサラのタイプがありますが、異物が付きにくいという点ではサラサラドライタイプの「ドライルブ 」や「セラミックワックスルブ 」がおすすめです。雨天時やハードなレースの場合は別ですが。

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そして最近人気が出ているワコーズのチェーンルブリキッド。上級者やコダワリ派の人は使っている人が多い印象。(ワコーズケミカルメンテナンス体験談はコチラ)

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画像:(c)和光ケミカル

チェーンルブリキッド。現在は楽天で入手可能なようです。Amazonは取扱いなし?


スプレータイプのチェーンルブやクリーナーはAmazon にも沢山おいていました。

この辺のオイルもまた比較検証した記事をUPしてみたいと思います。

結論:チェーンのメンテナンスはやっぱ大事

「チェーンが伸びる」原因はチェーンの「ピン」と「ブッシュ」の間が摩耗によって減って、その分チェーンが長くなってしまうことにあります。「チェーンの伸び」やチェーンの摩耗によるパワーロスは大きいものです。

せっかくチェーンをデュラエースにしたところで、適切なメンテナンスをしないまま500kmも走れば、ちゃんとメンテナンスされた105チェーンよりはるかに性能は劣ってゆくでしょう。

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