心拍数トレーニングと最大心拍数の計算と目標

ロードバイクでのトレーニング、特にローラー台を使用したトレーニングに欠かせない数値、それは心拍数ですね。心拍数を指標したトレーニングメニューを組むことで、より計画的、効率的に筋力・心肺機能・持久力を強化することができるでしょう。

ただ、心拍数といってもどのように活用すればいいのいか?どのように数値を決めればいいのか、特に初心者の方は迷うことでしょう。

今回はそんな方々のために、ロードバイクやその他のスポーツでも使える心拍数と運動強度を使ったトレーニングの基礎編をまとめてみたいと思います。

キーワードは「心拍ゾーン」「最大心拍数」「運動強度」「目標心拍数」

ロードバイクにおいても他のスポーツにおいても心拍数を使ったトレーニングを行うには「心拍ゾーン」「最大心拍数」「運動強度」「目標心拍数」という4つのキーワードを理解しておくことが重要です。
最終的には「心拍ゾーン」に従ってどのくらいの量とパワーをかけてトレーニングすればよいのかの判断になります。次のようなステップを踏んでみましょう

  • 1.「心拍ゾーン」の意味を知る
  • 2.「最大心拍数」を知る
  • 3.「運動強度」を使って「目標心拍数」を計算する
  • 4.「目標心拍数」を「心拍ゾーン」に当てはめる

 

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ステップ1.「心拍ゾーン」の意味を知る

  • ゾーン0「イージー」:最大心拍数50%~60%で運動
  • ゾーン1「脂肪燃焼」:最大心拍数60%~70%で運動
  • ゾーン2「有酸素運動」:最大心拍数70%~80%で運動
  • ゾーン3「無酸素運動」:最大心拍数80%~90%で運動
  • ゾーン4「レッドライン」:最大心拍数90%~100%で運動

ゾーンの定義は様々ありますが、ここではロードバイクトレーニングの人気アプリ「Runtastic Road Bike Pro」の心拍ゾーンに従って表を作成しています。Pro版は500円の有料アプリですが、500円以上の価値はあるので、サイクリストはダウンロードして損はないと思います。(詳細機能はコチラから)

ちなみにRuntastic Road Bike Proは市販の心拍センサーやケイデンスセンサーとBluetoothで連動することができます。連携できるお手軽な心拍センサーはキャットアイ(CAT EYE) 心拍センサー HR-12でしょう。

レッドラインまで行くと本当に死にそうになります。たぶん3分ともたない。

ステップ2.「最大心拍数」を知る

前者の方法1は個人個人の実態に近い心拍数が測れるかもしれませんが、あまり運動していない人や、「限界」の定義が良く分からず最大心拍までいきなり上げることは危険を伴うため、一般的には方法2を使います。方法2の「年齢から計算して割り出す」には「カルボーネン公式」という計算を使用する方法が一般的には知られています。
カルボーネン公式による最大心拍数の算出方法は次の通りです。

最大心拍数=220-年齢

しかし、↑この計算式は誤差が大きく人によって結構差が出る場合が多いようです。そこで運動生理学博士の彦井氏が考案した「アイアンマンのつくり方。」という本より精確な最大心拍数の求め方がコチラ

  • 最大心拍数=207-年齢×0.7

当サイトではカルボーネン公式ではなく↑コチラの計算式を活用したいと思います。

私の場合、年齢29歳(2016/6/17時点)なので、次のような結果となります。

207-29×0.7=186.7

四捨五入して私の最大心拍数は187となります。

ステップ3.「運動強度」を使って「目標心拍数」を計算する

各心拍ゾーンに自分にとってどのくらいの心拍数が適切なのか、というのが「目標心拍数」です。この目標心拍数を決めると、トレーニング中に自分が今どのくらいの心拍数なのかによって、どのゾーンの運動効果を得ているのかが分かります。

この目標心拍数を「運動強度」を使って計算します。運動強度は、どのくらいの負荷の運動をするのか一般的な指標となります。計算式は次の通りです。

  • 目標心拍数=
    (最大心拍数−安静時心拍数)×運動強度+安静心拍数

 

※運動強度は%表記ではなく少数表記に置き換えて下さい。(例:70%→0.7)

Rantastic Road Bike Proの心拍ゾーンにある最大心拍数、目標心拍数も上記の計算結果と同じ数値となるため、Rantasticも恐らくこの計算方法を採用しているのではないかと思われます。

※安静時心拍数とは

何も運動していない時の心拍数(1分間)です。手首や首に手を当て、10秒間脈を測り6倍します。(20秒測って3倍でも構いません。)
理想としては起床後に体を横たえたまま測定します。 正確な心拍数を得るためには、目をつむったまま心身ともにリラックスした状態で数日間測定し、その平均値を計算します。
私の場合安静心拍数は1分間あたり48でした。トレーニングをしている人程、安静時心拍数は低くなる傾向にあります。プロスポーツ選手だと40を下回る選手が多くいます。ちなみにツール・ド・フランスで5連覇を成し遂げたミゲル・インデュライン選手の安静時心拍数は何と28だったそうです。

ステップ4.「目標心拍数」を「心拍ゾーンに当てはめる」

では自分の目標心拍数を計算し、各心拍ゾーンごとに当てはめてみましょう。

目標心拍数=
(最大心拍数−安静心拍数)×運動強度+安静心拍数

例:私の場合

私の場合は年齢29歳で最大心拍数187、安静時心拍数48なので次のような目標心拍数となります。

  • ゾーン0イージー:目標心拍数~131
  • ゾーン1脂肪燃焼:目標心拍数131~145
  • ゾーン2有酸素運動:目標心拍数145~159
  • ゾーン3無酸素運動:目標心拍数159~173
  • ゾーン4レッドライン:目標心拍数173~187

あとはこのゾーンを時間配分の割合に従ってこなしていきます。例えば私(29歳、最大心拍数187、安静時心拍数48)の場合で1時間ローラー台でのトレーニングを行う場合、次の表のような目標心拍数と時間配分になります。

これはあくまでも時間配分としての割合なので、これを更に細かく分けるとインターバルトレーニングを活用したり、LSDを活用したりという段階になってきます。初めて心拍トレーニングを行う人がいきなりゾーン4レッドラインを3分間持続することは恐らく不可能なので、1分×3回とかに分けたりします。 その辺の細かいメニューはまた別記事にて。

まとめ:心拍数を知ることから始める

「心拍ゾーン」「最大心拍数」「運動強度」「目標心拍数」を知ることはロードバイクのトレーニングにおいて重要かつ基礎的なことかと思います。自分の目標心拍数を知る事で、やみくもにペダルを回していたトレーニングが一気に効率的に計画的に実行するこが可能となります。具体的な目標心拍数を組み、それを計画通りに維持できるようになればレースや身体能力向上の大きなモチベーションとなるでしょう。

あ、心拍センサーをお忘れなく。

トレーニング初心者でローラー台でのトレーニングや、レースに向けた計画的なトレーニングを考えている方は是非参考にしてみて下さい。

もちろん本格的なレース志向じゃなく、ダイエット目的や基礎体力作りが目的の方も活用できる内容ですね!

 

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