出典:http://www.3tcycling.com
次のハンドルは何にカスタマイズしよう・・・。と思われた方の視野に必ずはいるブランド、それが「3T」です。正しい読み方は「トリプルティー」。
3Tは1961年にMario Dedioniggiにより設立された老舗ロードバイクパーツメーカーです。設立されたトリノ市から名前を取ってTecnologia del Tubo Torinese(Turin Tube Technology/トリノチューブテクノロジー)と名付けられ、略して「3T」となりました。
そしてこの3Tのハンドルですが、何といっても種類が多い!ハンドルだけで27種類。選択肢が広すぎる故、何を選んだらいいのか分かりません。今回はそんな3Tハンドルの特徴、グレード、種類とおすすめの1品を特集します。
3Tシリーズのグレード
まず、3Tシリーズにはグレードが3つあります。
- LTDグレード
- TEAMグレード
- PROグレード
LTDグレード
最もグレード高い分類です。全てハイモジュラスカーボンという従来のカーボンよりも高弾性(つまり剛性が高い)なカーボンで構成されており、強度と軽さを兼ね備えたハイエンドタイプです。後述のTEAMより1割程も軽量化された最上級最軽量モデルです。
TEAMグレード
TEAMのグレードは、LTDと同等の機能を保持していますが、素材や仕上げによって価格を抑えています。 TEAMには一部カーボンと、熱処理された高品位のアルミ合金を採用。剛性と丈夫さを伴っているので、長い期間、壊れずに使用できる特徴があります。最も選択肢が多いグレードです。
PROグレード
PROのグレードは最も価格を抑えたお手頃グレードです。素材はアルミです。材質の違いで重量はどうしてもLTDとTEAMには劣ります。ただ、非常に剛性が高いのが特徴です。
3Tシリーズのモデル種類
出典:http://www.3tcycling.com
3Tハンドルといえばエアロハンドル!!という方もいらっしゃるかもしれませんが、3Tシリーズのモデルはタイプ・形状により8つの種類に分かれています。それぞれのモデルでLTD・TEAM・PROのグレードが存在します。
↓3Tハンドルモデル一覧↓
- ROTUNDO
- ERGONOVA
- ERGOSUM
- TORNOVA
- AERONOVA
- AEROTUNDO
- SCATTO
- SPHINX
スペシャル仕様も併せて合計で27種類のラインナップが存在します。それでは各モデルの特徴を見ていきましょう。
1. 最も基本的な「ROTUNDO」シリーズ
最も基本的な形状のドロップハンドルがROTUNDOシリーズです。
ハンドルトップからドロップ部分まで断面は丸型です。30年間変わらない深めのドロップハンドルが目を引きます。この昔ながらのシャロー形状に慣れている方にはしっくりくるハンドルでしょう。
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共通仕様
リーチ:82.6mm(ステルスモデルは83mm)
ハンドル幅:400mm / 420mm / 440mm
ドロップ:139mm
ラインナップ
※ステルスモデルとはマットブラック仕上げで、ロゴも黒くなったデザインの違いです。(リーチが0.4cm程長く、6g程重いです。)
おすすめ使用シーン:通常ライド
2. ロングライドユーザー必見「ERGONOVA」シリーズ
ハンドル上部の断面が部分が卵型になっているERGONOVAシリーズ。
握りやすさが追及されました。また、下ハンドルもコンパクトドロップになっているので小柄な体型でも下ハンドルをしっかりと握れるのが特徴です。腕の負担を軽減できるためロングライドでも活躍できるモデルです。
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共通仕様
リーチ:77mm
ハンドル幅:380mm / 400mm / 420mm / 440mm
※LTDステルスモデルは380mmの仕様は無し
ドロップ:123mm
ラインナップ
おすすめ使用シーン:ロングライド
3. バランス型「ERGOSUM」シリーズ
上記2つのROTUNDO とERGONOVAの特徴を組み合わせたバランス型。
ハンドル上部ROTUNDO+ドロップ部分ERGONOVA・・・つまり、ハンドル上部の断面はROTUNDOの丸型でドロップ部分はERGONOVAのコンパクトドロップを採用した合わせ技モデルです。
また、上ハンドルと下ハンドルの幅に大きく差があることも特徴的です。(約20mmの開きがあります)上ハンドルの幅が狭いことで、巡行時に肩が狭まり空気抵抗が軽減します。そして下ハンドルが広くなることでダンシング時にはよりテコが効きやすくなる為、軽い力でバイクを振りやすくなります。何か色々欲張った仕様です。
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共通仕様
リーチ:89mm
ハンドル幅:400mm / 420mm / 440mm
ドロップ:128mm
ラインナップ
おすすめ使用シーン:クリテリウム等の通常レース
4. 大柄ロングライダー「TORNOVA」シリーズ
ERGOSUMの逆でハンドル上部はERGONOVAの卵型+ハンドル下部ROTUNDOの大幅ドロップを採用したモデルです。ハンドル上部は卵型断面がよいけれど、ドロップ部分は大きい方がよいという大柄レーサーの方や昔ながらのドロップ形状に慣れた方向けのモデルです。
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共通仕様
リーチ:83mm
ハンドル幅:400mm / 420mm / 440mm
ドロップ:139mm
ラインナップ
おすすめ使用シーン:ロングライド
5. エアロ効果「AERONOVA」シリーズ
3Tといえばコレ!!という方も多いのではないでしょうか。ERGONOVAも基にエアロ効果を追求した3Tを代表するエアロハンドルシリーズです。見た目もマジかっこいい。ハンドル上部は規定ギリギリに作られた薄型きし麺形状。まさに翼です。
徹底的に空気抵抗削減に寄与したモデルで、完全にタイムトライアルやロードレース向けです。そのためハンドル上部を握ることは想定されていません。空気抵抗を削減するためにも、このAERONOVAシリーズのハンドル上部にはバーテープを巻かないようにしましょう。
あまりに薄いハンドルトップのため、以前は剛性・耐久性が心配されていましたが、アップグレードする度にその課題はクリアされてきているようです。スプリンター選手の間でも愛用者が増えているようです。
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共通仕様
リーチ:104mm
ハンドル幅:400mm / 420mm / 440mm
ドロップ:127mm
ラインナップ
おすすめ使用シーン:タイムトライアル・クリテリウム等の通常レース
2017/2/21記事追加
AERONOVA LTDを購入したのでインプレ記事を追加しました。
→コチラから
6. 平坦最速エアロ「AEROTUNDO」シリーズ
上記のAERONOVAシリーズのドロップを更に深くしたモデルがコチラのAEROTUNDOシリーズ。ドロップが深いため、より深い姿勢を取ることが可能です。大柄な体型の方や腕の長い方でもハンドルを深く取ることができるのでエアロ効果の恩恵を十分に受けることができます。低姿勢を保ちたいタイムトライアルに持ってこいのシリーズです。
こちらもハンドル上部を握ることは想定されていません。空気抵抗を削減するためにも、このAEROTUNDOシリーズのハンドル上部にはバーテープを巻かないようにしましょう。
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共通仕様
リーチ:104mm
ハンドル幅:400mm / 420mm / 440mm
ドロップ:127mm
ラインナップ
- AEROTUNDO (LTD)
- AEROTUNDO (TEAM)
- AEROTUNDO (TEAMステルスモデル)
- PROグレードはラインナップなし
おすすめ使用シーン:タイムトライアル
7. トラックスプリンター「SCATTO」
出典:http://www.3tcycling.com
共通仕様
リーチ:72mm / 82mm
ハンドル幅:350mm / 370mm
ドロップ:128mm / 148mm
ラインナップ
8. 耐久型トラック仕様「SPHINX」
こちらも完全トラックレース用ハンドルです。上記のSCATTOに耐久性を加えたモデルです。こちらもブレーキ装着できないので、ロードレースや公道での使用は想定外かと。 何だか今にもトランスフォームしそうな形状です。
出典:http://www.3tcycling.com
共通仕様
リーチ:201mm
ハンドル幅:400mm
ドロップ:148mm
ラインナップ
- SPHINX (LTD)
おすすめ3Tハンドルは・・・
さて、数ある3Tハンドルの中で結局おすすめは何なのでしょう?もちろん使用シーンによって変わります。
しかし、せっかく3Tハンドルを買うのであればやはりエアロハンドルにしてみたいところですね。と、いうことはAERONOVAシリーズ かAEROTUNDOシリーズという選択肢になります。
おすすめはAERONOVA (LTDステルスモデル)
予算に上限がない場合はハイエンドモデルのAERONOVA (LTD)がやはりおすすめです。様々なレースシーンに幅広く対応できます。素材も高品位カーボンを使用しており、重要も205g(420mmの場合)と最軽量。通常モデルかステルスモデルかは好みによりますが、マットブラック仕様が高級感を演出してくれてカッコよさも倍増です。これ以外の選択肢はありません。
出典:http://www.3tcycling.com
ただし値段もそれなに高価。最も安く手に入ると思われるWiggleでも3万5000円を超えます。ぐぬぬ。。。通常モデルであれば4万円切る場合があります。
→Wiggleでの価格チェックはコチラ
→意外とAmazonも安かったりする
2017/2/21記事追加
AERONOVA LTDを購入したのでインプレ記事を追加しました。
→コチラから
予算2万円以下ならAERONOVA (PRO)
予算が限られているのであればPROモデルが選択肢となりまうす。違いは素材と重量ですね。LTDグレードが205gなのに対し、PROグレードは390gです。約1.9倍重たいです。
重量面ではLTDには敵いませんが、空力性能という点では十分な恩恵を受けることができるでしょう。重量の差はライダーの減量で対応しましょう。(笑)
AERONOVA (PRO) は2016年1月18日現在、WiggleにもAmazonにも在庫がありませんでした。お手軽に手に入る経路としては楽天にはラインナップがあるようです。
→楽天での価格チェックはコチラ
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