2016年11月某日、前回のActiveWinner自転車カバーに引き続き、Active Winnerさんより自転車用U字ロックをレビュー用にご提供頂きました。早速Active Winner自転車U字ロックの特徴とレビューと評価を行いたいと思います。
まず結論として、このU字ロックは普段ロードバイクで練習に出かける時に使うには全く向いていません。対象は軽く街乗りするためのクロスバイクやママチャリ、普段使い用の自転車がメインとなるでしょう。
このU字ロックの最大の特徴は鍵の強さ、シリコンの表面と、ディンプルキー採用です。
鍵の強さ
これはU字ロック式全般に言えることですが、自転車用の鍵としては最も強度が高いロックの一つとなります。ワイヤー式やチェーン式とは異なり、ワイヤーカッターやボトルクリッパーのような手動切断機で破壊されるリスクはかなり低いです。電気ノコギリや金属切断用バーナーを使えば切断はできますが、そこまで目立つ窃盗をするヤツはどんな鍵でも防ぎようがないので・・・。
U字ロックの素材には一般的に「鉄」と「アルミ」があり、Active WinnerのU字ロックはアルミ製です。鉄よりは重量も軽いメリットはありますが、強度としては鉄より下位になります。まぁそれでも自転車ロックの中ではかなり強固な部類に入ります。
シリコン製の表面
ただ、シリコンの特性でもあるのですが、ホコリや粉塵を吸着しやすい傾向にあります。U字ロックの色もブラックなため、白っぽいホコリは目立ちやすいので、気になる人は気になってしまうかもしれません。
ディンプルキー採用
施錠はナンバー式ではなく、ディンプルキーが採用されています。
ディンプルキーは、鍵の表面にいくつかの穴があいてるタイプの鍵です。最近のマンションなどの鍵はほとんどこのタイプですね。構造的にピッキングが難しく、ピッキングによるロックの解除はほぼ不可と考えてよいでしょう。
ディンプルキーは本体に3本付属しています。
なぜロードバイクのトレーニングでは使えないか
当サイトはロードバイクをメインに扱っているサイトなので、ロードバイクにおけるActive Winner自転車用U字ロックの使用感も書かないわけにはいきません。
しかし・・・冒頭に書いたように、このU字ロックはロードバイクでのトレーニング時に使用するには向いていない。
理由はシンプルです。収納場所が無いのと、重いから。
収納場所がない
ロードバイクのトレーニングを行うにあたり、このU字タイプの鍵をもって出かける方は少ないかと思います。特に、大きなバッグを持っていくわけでなく、かといって、ワイヤー錠のようにフレームやサドルバッグに収納するスペースも確保できません。U字ロックの走行時の携帯については後述します。
ロードバイクにとっては重い
重さを量りたくなるのはロード乗りの職業病(趣味病)でしょう。
キッチンスケールでこのU字ロックの重量を測ったところ実測値355gでした。トレーニング時にロードバイクに積む鍵としてはにはいささか重量が増し過ぎる、というのが感想です。
(ロードバイクにとっては重いですが、通常のU字ロックとしては軽量な方に入ります。)
ターゲットは普段使いの街乗り自転車
「向かない」というのはあくまでもロードバイクでのトレーニング時の話です。
普段使いの街乗り用自転車、ちょっとそこまで行くようのクロスバイク(比較的廉価なやつ)、ママチャリには十分な効力を発揮するかと思います。
本来このU字ロックのターゲット層もその辺りだと思います。
特に街乗り用のクロスバイク、マウンテンバイクなどのスポーティーな自転車には見た目もマッチします。ロックの形状やロゴもシンプルだし。
なので、私の場合、このU字ロックを使用するのはロードバイクではなく、コチラの自転車↓
ちょい街乗り用に家族と共有しているマウンテンバイクタイプの自転車です。ホームセンターで2万円くらいで買った安いやつ(掃除してないのでちょっと汚れが目立ちます)。ハンドルのバーエンドだけカスタマイズしてます。
ただ、この自転車のようにカゴ無しのスポーツ自転車を対象とした場合、U字ロックの持ち運びに少々難点があるかもしれません。それについては後述します。
Atcive Winner自転車U字ロックの使い方
当然このロックだと、高価なホイール等を装着している場合、前輪、後輪どちらかのホイールだけ外されて盗難・・・なんてことにもなりかねません。
本当はU字ロックとワイヤーケーブルを組み合わせて、前輪~フレーム~後輪を通してロックする方法が一番よいのですが、果たして普段使い用の自転車にそこまで携帯性と利便性を犠牲にして厳重ロックをするかと言われると、うーん、私はそこまでしないかもしれません。
地球ロックはダメなのです
皆無意識にやってしまいがちですが、自転車と公共物を鍵で固定することは実は違法行為となります。俗にいう「地球ロック」という方法です。
公共物とはガードレールや標識のポール、道路の柵、街路樹など、市区町村が管理しているものから、個人または企業等、他者が管理している地面に固定されたあらゆる物が該当します。
このU字ロックやワイヤーを使えば地球ロックをしてより強固な守りにすることはできますが、(許可を得ない限り)本来はやっちゃダメなので、注意しましょう。
この辺はスポーツバイクに乗り慣れている方より、一般的な自転車に良く見られる傾向かと思います。そもそもやっちゃダメと認識している方のほうが少ないと思うので地球ロックしたい気持ちも分かりますが・・・
と、この辺の議論を初めてしまうと話が終わらないので、この辺にしておきましょう。
どのようにU字ロックを携帯するか?
ロードバイクでの使い道は限られてしまいますが、普段使い用の自転車に使う場合、このタイプの鍵はいつも困ることがあります。それはロックしない時、つまり自転車に乗っている時はどこにロックをしまうのか、です。
ワイヤー錠のようにフレームに巻き付けることも出来ません。カゴ付きの自転車の場合はカゴの中?カゴ無しの場合はバッグの中?バッグを持っていない場合は、フレームにぶら下げるか、ハンドル付近にぶら下げるしかありませんね。
このカゴ無しバッグ無しの自転車の場合が結構厄介です。フレームにぶら下げると邪魔だし。このU字ロックの「使用上の注意」にも「ハンドルにぶら下げないで下さい」と書いてるし(ブレーキングやハンドリングの妨げになる危険性があるので)。タイヤ付近にぶら下げると危ないし。
↓タイヤには接触しないけど、ちょっと怖い。
↓走行時に脚にひっかかって邪魔
フレームで邪魔な場合はハンドル操作の邪魔にならないように斜めにぶら下げるしかありません。
フレームに固定するアダプタが欲しい
個人的な欲を言えば、自転車のフレームに直接固定することができるアダプタ(ブラケット)のような物が付属してれば尚良いと思います。
特に、カゴが付いていないクロスバイク等の自転車がメインターゲットとるのであれば、走行時にこのU字ロックをどのように持ち運ぶかは重要な問題です。
「ちょっとそこまで」カゴ無しのスポーツ自転車で出かける場合、鍵を解除して「鍵をバッグに入れてから」自転車に乗るという所作は思いのほか面倒で手間というのが正直な感想です。
商品説明には「リュックに入れたり、ポケットに入れたり、気軽に持ち運べます!」と書かれていますが、正直、ポケットに入れて走行できる程までコンパクトではありません。(リュックはいいけど)
走行時の走行時に自転車フレーム本体に直接固定または収納できる仕組みがあれば、カタカタ揺れないし、邪魔にならないし、スポーツタイプの街乗り自転車用の鍵としてより需要は高まるかと思います。
他社の例になりますが、こんなヤツ↓
出典:https://www.kickstarter.com/projects/fuzdesigns/noke-u-lock-worlds-smartest-u-lock
レビュー依頼を受けてこんな事書いていいのか分かりませんが、実はこのActivve Winnerの自転車U字ロックと似たようなシリコンU字ロックはいくつか存在します。
例えばULACのU字ロックや松葉のU字ロックは、見た目の形状や素材、鍵の形までかなり似ているので、おそらく、同じ製造元からOEM販売しているのではないかと予想しています(私の勝手な予想なのでメーカーには未確認)。
このように同タイプのU字ロックでもフレーム取り付け用のアダプタが付属している物のもあるので、スポーツ自転車向けに使うのであれば、このアダプタ(ブラケット)が付属していた方が嬉しいかと思います。
ただ、L字に固定したり、あまり横にはみ出すタイプのアダプタ(ブラケット)だと、脚に当たってしまうので、できればシートピラーに取り付けられる物か、トップチューブ、シートチューブ、ダウンチューブと同一線上等のフレームの直線状、または脚が当たらない位置に取り付けられる物がいいですね。(わがままですが)
まぁ対応できる自転車が限られてしまう可能性はありますが。
Active Winnerさんへ私の勝手な要望ですが、クロスバイクやスポーツタイプのカゴ無し自転車向けに、走行時に鍵を固定するアダプタ(ブラケット)をオプションで追加して下さい(笑)
Active Winner自転車U字ロックまとめ
- 基本的なU字ロックの役割は果たしている
- ロードバイクのトレーニングには向かない
- メインターゲットは普段使い用の街乗りママチャリやスポーツタイプの自転車
- カゴ無し自転車の場合、やはり走行時の鍵の収納に困る
- クロスバイク用に、走行時フレームに鍵を固定するアダプタ(ブラケット)が欲しい
Active Winner自転車U字ロックは通販メインなのでAmazonからチェック可能です。
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