ディスクブレーキ化の圧倒的勢いは止まらなかったロードバイク業界

予想以上、とはまさに事の事です。

以前こんな事を書きました。

個人的にはロードバイクのディスクブレーキ化の普及は進むと思う。
ただし、もちろんゆっくりと。

 

 

ゆっくりと?

 

何を甘い事を言っていたのだろう。

ロードバイクのディスクブレーキ化の波は私の想像をはるかに上回る超スピードで業界を飲み込んでいる現実を突きつけられました。

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「この流れは止まらない」 by カンパニョーロの中の人

その現実を目の当たりにしたのは、先日のサイクルモード2018。

展示されているロードバイク完成車とホイールも昨年の比べて倍近くあろうかという数がディスクブレーキ仕様で展示されていました。

カンパニョーロやフルクラムといったホイールメーカーもそれぞれキャリパータイプとディスクタイプのそれぞれを展示。

カンパやヴィットリア、シマノといったパーツメーカーの方々の論点は共通して

 

「フレームメーカーの規格に合わせてディスクブレーキ仕様を増やさないといけない」

 

ということでした。

 

やはり大元となるのはフレームメーカーの設計思想であり、戦略である。

 

アジェンダ2022とツールドフランスでのディスクブレーキ

UCIによって発表された今後4年間のロードレースでの指標を掲げた「アジェンダ2022」の中に、2018年7月1日にディスクブレーキを全面解禁することが盛り込まれ、これによって2018年のツールドフランスにおいてもディスクブレーキが公に認められることになりました。

もちろん、ツール直前であったため、すぐに全てのバイクがディスクブレーキを採用したわけでもないし、チームの戦略もあり、ディスク使用率は半数に満たない結果となりましたが、この発表は今後のディスク化を大きく加速させる燃料となりました。

ロードレースにおいてフレームや機材を提供するスポンサーは大きな力を持っていることもあり、特にフレームメーカーが一番のスポンサーについているようなチームはスポンサーの要望によりディスクブレーキモデルを採用する場合も多々あるでしょう。

メーカーにとっては自社の技術力をアピールする絶好の機会です。

それだけフレームメーカーの力は強い物があるり、業界の流れを支配しているといってもよいでしょう。

欧州に普及するディスクブレーキ

日本ではまだ馴染みの薄いロードバイクのディスクブレーキですが、ヨーロッパでの普及は遥かに早いようです。

話によると今年ヨーロッパで売れたロードバイクの6割はディスクブレーキとか・・・(ホンマか?)

その理由の一つに輪行文化の違いもあるとか。

 

欧州での輪行率は日本よりも低く、遠征する場合に電車を多く使う日本人とはややロードバイクでの移動スタイルが異なります。

輪行が少ないとどうなるのか?

そう、タイヤを取り外さなくてよいのです。

キャリパーブレーキの場合はクイックリリースレバーで簡単にタイヤの取り外しができ、分解も組み立ても簡単ですが、ディスクブレーキの場合はスルーアクスルのため、取り外しには六角レンチが必要です。

まぁ、慣れてしまえば何のことではないのですが、クイックリリースが染みついているサイクリストにとっては「ひと手間」かかってしまうという部分もあるのかもしれません。

その他にも油圧式ディスクブレーキの場合はオイル交換やメンテナンスにおいてはキャリパーブレーキと比較して明らかに難易度は上がったものの、それを考慮してもディスクブレーキのメリットが大きくなってきたのも普及に大いに寄与しています。

各メーカーの技術熟成

ディスクロードが普及するためにはフレームメーカーだけ頑張っても意味がありません。

ディスクロードが完成するにはコンポーネンツやホイールなど各パーツメーカーと共に発展していく事が必要不可欠でした。

MTBやシクロクロスの世界ではディスクブレーキが当然のように普及していましたが、2015年頃はまだまだロードバイクのディスクブレーキ市場はまとまっていませんでした。

各社の規格問題もありますが、やはりメーカー側の技術によるところもあったかと思います。

しかし、この2018年に入り、各メーカー(特に大手)のディスクブレーキ技術はかなり熟成し、プロロードレースに投入されても全く問題ないレベルに成長しました。

 

ここで改めてディスクブレーキの主なメリットをまとめてみましょう。

ディスクブレーキのメリット

ディスクブレーキにおける大きなメリットは主に次の3点だと考えます。

1. 制動性が勝る

ディスクブレーキの方がリムブレーキよりも制動性能が勝っていることは様々な記事でも紹介され、実証も去れている事で、もはや言うまでもないでしょう。

実際にディスクブレーキのロードバイクを使うと分かりますが、ブレーキの反応が実にクイックで強力です。

特に雨天時や急激なコーナー、ダウンヒルでは顕著で、リムブレーキよりもより細かく正確なバイクコントロールを行うことが可能です。(ただし慣れるまで違和感がある・・・!!)

レース以外のシーンで雨天時にロードに乗る機会は少ないかもしれませんが、晴天時でのレース、トレーニング、街乗り・・・どのシーンでもその制動能力は体感することができます。

重心が低くなる

もう一つ重要なことは、ディスクブレーキを採用することによってロードバイク全体の重心が低くなることです。

従来キャリパーの位置にあった制動パーツはホイールの位置へと場所を変え、ディスクローターと共に存在します。そのおかげでバイクの重心が低くなり、より安定感が増す事になります。

ホイール外周が軽くなる

重心が低くなることにも関係していますが、ディスクブレーキにすることにより、リムブレーキと比べてホイールの外周の重さは相対的に軽くなります。

ホイール外周が軽くなることにより漕ぎ出しや登りでの「軽さ」は体感できるレベルで変化します。

(惰性回転の優位性に関しては色々議論あり)

あと、リム熱によるラテックスチューブの破裂を気にせず使えるのもいいですね!

スルーアクスル化による軸周りの剛性UPにも期待。

ディスクの空気抵抗は?フレームが変わればエアロも変わる

唯一気になる問題点だったのが、ディスク化することにより空気抵抗が増し、エアロダイナミクスが損なわれるのではないか?ということでした。

これは正しくもあり、間違ってもいます。

最も大事なことは

「ディスクブレーキに適応したフレーム設計であるか」

ということです。

ディスクブレーキを採用したロードバイクは2014年以前と昨今ではフレーム設計が大きくことなります。

以前まではキャリパーブレーキ採用モデルと同様の設計がされたフレームも多くありましたが、最近のディスクブレーキモデルのポイントは「不要になった箇所をいかに削るか」と所にあります。

キャリパーが不要になったことでケーブル類を全てフレームに内蔵し、無駄な露出を抑え、フレームにおける空気抵抗を最低限に留めることが可能となりました。

スペシャライズド(S-WORKS)やサーヴェロのエアロロードバイクのディスクブレーキモデルの変化推移を見ると納得がいきます。

これにより実際の風洞テストにおいてもリムブレーキモデルよりも優れたエアロダイナミクスを叩きだすことに成功しています。

 

「ディスクブレーキに適応したフレーム設計であるか」

 

制動性や多くの面で市民権を経たディスクブレーキの今後の焦点はそこになりそうです。

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ディスク化は進むよどこまでも

今回のサイクルモード2018や、中の人たちの話を聞いて「ディスクブレーキ化は早く進む」と確信しました。

以前、2018年2月に記事で

個人的には一旦このロードバイクのディスクブレーキ化論争の結果が見えるのは2021年~2022年だと思っています。

なんて事を書きましたが、6月にアジェンダ2022が発表されたことと、7月にディスクブレーキが解禁されたことで大きく事情は変わりました。

フレームメーカーが積極的にディスクブレーキ化を図れば、芋づる式に

フレームメーカー

コンポメーカー

パーツメーカー

卸業者

(各メディア)

販売店

一般消費者

という図式が出来上がるのは火を見るより明らか。

ディスクブレーキの性能云々は置いておいたとしても、販売店も積極的に売りたいでしょうから、2019年にロードバイクを新たに購入したい人や、これから乗り換えを考えている人はまさに「恰好のターゲット」ということになります。(いい方は悪いけど)

 

かくいう私も、次のフレームにはディスクブレーキモデルを検討しています。

唯一にして最大の難点はお財布。

ディスクブレーキ化するには、フレームしかり、コンポしかり、ホイールも全て新しいものにする必要があります。

今と同等の装備をディスクブレーキで揃えようとすると・・・・

 

。゚(゚´д`゚)゚。ブワッ

 

何とも恐ろしい・・・・金額に。

こうやって業界は潤っていくのですね(笑

 

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