ロードバイクのホイールをカスタマイズしようとした際に必ずと言っていいほど選択肢に出てくるマビック(マヴィック・MAVIC)のキシリウム(Ksyrium)シリーズ。
レーシングゼロやゾンダと並んで人気のホイールですね。
ちなみに、マビック自体は大きく分けて3つのホイールの種類があります。
Rシス・コスミックカーボン・キシリウムです。
今回は人気の高いキシリウムシリーズ2015年モデルについて書きます。
2017/4/6追記
キシリウムシリーズ2017年モデルの性能比較はコチラから
キシリウムのグレードを5つに分ける
さて、このキシリウムさんですが、いくつかグレードがあります。ちょっと種類が分かりにくいので、参考になればと思いまとめて見ました。グレードとしては6万円~22万円くらいまで幅があります。
なお、マビックのホイールは必ず(?)ホイール+チューブ+タイヤのセットで販売となります。少しでもマビック商品を使ってほしいが故でしょうか。(個人的にはホイールだけでよいのですが・・・)
キシリウムさんのグレードは以下の5つ。下に行くほどグレードは高くなります。
- キシリウムエキップS→6万円くらい
- キシリウムエリートS→9万円くらい
- キシリウムSLS→14万円くらい
- キシリウムSLE→16万円くらい
- キシリウムSLR→22万円くらい
一番安いキシリウムエキップSですが、こちらはフルクラムでいうとレーシング5くらいの感覚です。せっかくカスタマイズを行うならエリート以上・・・という方が多いのではないでしょうか。
ではそれぞれ何が違うのか、見ていきましょう。細かな機能は色々ありますが、比較点と価格差の要因として大きな箇所は「重量」「スポーク形状」「リム」です。
まずは一覧から。その跡で各種機能・スペックを詳しく見てみましょう。
それぞれのスペックを見る
キシリウムエキップS
画像:MAVIC公式サイトより
- 価格:6万円くらい
- ペア重量:1690g(フロント770g リア920g)
- スポーク形状フロント:エアロ(きし麺状のやつ)
- スポーク形状リア:エアロ(きし麺状のやつ)
- リム表面:普通のアルミ
- リム形状:ISM
キシリウムエリートS
画像:MAVIC公式サイトより
- 価格:9万円くらい
- ペア重量:1520g(フロント680g リア840g)
- スポーク形状フロント:エアロ(きし麺状のやつ)
- スポーク形状リア:エアロ(きし麺状のやつ)
- リム表面:普通のアルミ
- リム形状:ISM →ただし2016年モデルはISM4Dになりました!!
※2015/10/11追加記事
→キシリウムエリート2016年モデルの性能比較はコチラのページ
キシリウムSLS
画像:MAVIC公式サイトより
- 価格:14万円くらい
- ペア重量:1395g(フロント605g リア790g)
- スポーク形状フロント:エアロ(きし麺状のやつ)
- スポーク形状リア:エアロ(きし麺状のやつ)
- リム表面:普通のアルミ
- リム形状:ISM3D
キシリウムSLE
画像:MAVIC公式サイトより
- 価格:16万円くらい
- ペア重量:1395g(フロント605g リア790g)
- スポーク形状フロント:エアロ(きし麺状のやつ)
- スポーク形状リア:エアロ(きし麺状のやつ)
- リム表面:エグザリット加工
- リム形状:ISM3D
キシリウムSLR
画像:MAVIC公式サイトより
- 価格:22万円くらい
- ペア重量:1355g(フロント605g リア750g)
- スポーク形状フロント:エアロ(きし麺状のやつ)
- スポーク形状リア:円柱(トラコンプシステム)
→リアスポークはカーボン製です - リム表面:エグザリット加工
- リム形状:ISM4D
各項目でキシリウムのスペックを比較する
重量について
これはデータを見れば一目瞭然で、特に言及することはないでしょう。
基本的にグレードが高いほうが重量は軽いです。
スポークの違い
エアロスポークか円柱かによります。
最高グレードのキシリウムSLRだけが後輪円柱型(カーボン製)となります。他のやつはエアロスポーク(アルミ製)。
え?エアロの方がいいんじゃないの??と思うかもしれません。
じつはそうとも限りません。SLRはリアスポークにトラコンプシステムという組み方を採用しています。
トラコンプとは何でしょう?
簡単に言うと違いはこんな感じ。
- 円柱型のカーボンスポークを使用。
- リムとハブの両側から突っ張るような組み方
特に2番目ですが、SLR以外のエアロスポークは、ハブに引っ掛けるようにしてスポークが組まれています。
それに対して、SLRのトラコンプシステムはハブ側もピンピンに突っ張り棒のようにスポークが組まれています。(あくまでイメージです)
説明するのが難しいですが・・・結論としてはSLRのトラコンプシステムのほうが「衝撃吸収性が高い」「剛性が高く、ヒルクライム等でも有利」です。
リム表面処理の違い
上位2グレードとそれ以外で大別できます。
- 「エキップS・エリート・SLS」→普通のアルミ
- 「SLE・SLR」→エグザリット加工
エグザリット加工とは
フルクラムレーシングゼロナイトに採用されている「プラズマ電解酸化皮膜処理」と同じです。マビックがエグザリット加工と(かっこよく)読んでいるだけ。
同処理の科学的な詳細はプラズマ電解酸化皮膜処理の記事(こちら)を参照して下さい。
簡単に言うと、リムの表面を特殊な加工で覆うことで、ブレーキ性能を大幅に向上!!です。
あと、見た目がカーボンっぽくなってアルミだけどアルミじゃない雰囲気を醸し出します。
特殊な加工が施しているため、SLEとSLRのブレーキシューには専用のブレーキシューを使用しますので注意が必要です。
余談ですが、このブレーキシューが結構高い。 Amazonでしか見ませんでしたが、一つ3000円くらい。左右必要なので、ブレーキシュー揃えるだけで6000円です。。。
リム形状の違いについて
大きく3つに分かれます。
- エキップS・エリートS→ISM
- SLE・SLS→ISM3D
- SLR・エリート2016年モデル→ISM4D
※2015/10/11追加記事
→キシリウムエリート2016年モデルの性能比較はコチラのページ
ちはみにISMとは「インター・スポーク・ミリング」の略です。
それぞれの違いは何なのでしょうか?
ISM→所謂普通のリムです。特に説明なし。
ISM3D→軽量化を図るため、リムの上面と側面の不要な部分を切削しています。
ISM4D→ISM3Dをさらに発展させてリム上部と側面の「角」をなくしています。
より軽量、よりエアロ形状で空気抵抗を減らすような加工です。
ISM→ISM3D→ISM4Dとグレードアップされるにつれて、剛性はそのままに軽量化と空気抵抗の低減が図られているようです。
5Dになったら・・・どうなるかは知りません。
2015年まではSLRのみISM4D対応でしたが、2016年モデルではエリートもISM4Dとなりました。恐らくモデルチェンジでほぼ全てISM4D対応になるかもしれません。
以上、それぞれのキシリウムのグレードと「重要」「スポーク」「リム表面」「リム形状」という大きな特徴の比較を行いました。
まとめ:結局どのキシリウム?
以下、あくまでも私が考えた購入基準です。
- 予算上限なしで、ヒルクライムや決戦レースに臨みたい
→剛性・重量・エアロ高価も最高のキシリウムSLRさん - 20万超えはキツいけど15万くらいで決戦用ホイール欲しい・・・
→キシリウムSLSかキシリウムSLE(あとはエグザリット加工かどうかの違い) - 10万以下でキシリウムさんを入門したい。またはレースとかそんなに出ない週末ライダー
→キシリウムエリートS - 正直10万円もキツイ
→キシリウムエキップ・・・と言いたいですが、5万円くらいならカンパニョーロゾンダのほうが圧倒的にコスパいい気がしてきました。
なのでエキップは選択外(笑)
以上、個人的な選別方法でした。マビックキシリウムの購入を考えている方は参考になればと思います。
2017/4/6追記
キシリウムシリーズ2017年モデルの性能比較はコチラから
最安値での購入は?
海外通販サイトのWiggleで!
と思いましたが、WiggleにMavicホイールの取扱いがありませんでした。。。(2015/7/13現在)
ということで、国内からもお買い得なのはおなじみAmazonさんでしょう。
ラインナップも十分に揃っています。
ただし、製品やセール時期によっては楽天のショップの方が安い場合があります。
どちらも時期や為替によって値段が数千~数万円ほど変動するので、購入時にはチェックしたほうがよいでしょう。
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