スプロケットのワイドレシオとクロスレシオどっちがいい?

そろそろコンポを全てデュラエース9100系に乗り換えようと考えています。まぁ・・・2017年度中には。

コンポを変えるたびに「どうしようかなぁ~」と悩むのはギア比だったり、クランク長だったり。特にギア比は悩みどころですね~。

以前、「ギアの歯数とギア比の違いと選び方:ノーマル・コンパクトクランク?」という記事でギア比と速度について触れましたが、基本的にケイデンスとギア比の組み合わせ次第で理論上出せる速度は決まります。
後は、そのギア比がその人のフィーリングに合っているかどうかも大事ですね。

特にリアのスプロケットに関しては歯数の選択肢が多く、どれが自分に一番合っているのか迷ってしまいます。

昨今「ワイドレシオ化」という言葉が頻繁に出てきますが、果たしてワイドレシオのメリットデメリットとは?

今回は初めてスプロケットを交換してみようかなぁと思っている方向けに、スプロケットの歯数について要点をまとめてみました。

参考記事:ギアの歯数とギア比の違いと選び方:ノーマル・コンパクトクランク?

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クロスレシオとワイドレシオ

まず、基本中の基本ですが、リアのスプロケットは歯数が少なければ少ないほど、ペダルは重くなりますがスピードは出ます。歯数が多ければ多いほど、ペダルは軽くなりますがスピードは遅くなります。

クロスレシオ

クロスレシオ(close ratio)とは隣のギアとの歯数差が少ないスプロケットの事を指します。

ちなみにcross(交差)ではなくclose(近い)。読み方はクロウスレシオという表記が近い気もしますが、一般的にクロスレシオと呼ばれているので・・・。

歯数が1tまたは2tおきの組み合わせを指すことが多いです。例えば次のような組み合わせ。

11t-25t
11-12-13-14-15-16-17-19-21-23-25

↑の場合、一番重いギアの歯数が11t。一番軽いギアの歯数が25t。隣同士のギアで一番端数差があるところでも2tの差です。

ワイドレシオ

ワイドレシオ(wide ratio)はクロスレシオの逆。つまり隣のギアとの歯数差が大きいスプロケットの事を指します。歯数差4tとか。
例えば次のような組み合わせ。

11t-32t
11-12-13-14-16-18-20-22-25-28-32

一番軽いギアの歯数差は4tもありますね。

メリットデメリットを見てみる

どちらが良くてどちらが悪いとか、少なければいい、多ければいいという考え方ではありません。どちらもメリットデメリットはあります。

ワイドレシオのメリット

ワイドレシオの一般的なメリットは一番軽いリア側に28t、32tが装備されているので、急な坂でも楽々登ることができます。特にヒルクライムなどでは28tを使っている方もおおいのではないでしょうか。アルテグラの14t-28tとか。(そもそもヒルクライムで11tとか使わない・・・)

32tはよっぽどの激坂でもない限り使うことは少なそうですが・・・。私自身32tは使った事はないので、実際の所はわかりません。

ワイドレシオのデメリット

ワイドレシオは当然ギアの歯数に大きな開きがあるので、変速した際に「ガクッ」と軽くなったり重くなったりします。この「ガクッ」が結構脚に負担かかったりするんですよね。。。あと、歯数が飛び飛びなので、「この歯数が欲しい!」という微調整が効かなかったりします。

クロスレシオのメリットデメリット

クロスレシオのメリットデメリットはワイドレシオと対をなします。変速数は少ないですが、歯数差が少ないので、変速はスムーズ。あと重要がやや軽い。

なぜワイドレシオ化の流れなのか?

「ワイドレシオ化」という言葉が流行りだしたのは、10速ではなく11速が標準になってきたことと、こちらにも書いた「フロントシングル化」の波と似ているものがあります。

まず11速化が標準かしたことで、これまでの10速より1枚ギアが増え、歯数の選択肢も増える事になりました。これは当然。

そしてフロントシングル化の注目度。ワイドレシオのスプロケットを使って、最も恩恵を受けるシーンは、フロントの変速を行わずに、かなり軽いギアを選択できる、という事。

クロスレシオでもフロントを変速することでもちろんギア比を下げて軽くすることはできます。しかし、最も多いのがフロントを変速する際の変速トラブルやチェーン落ち。

それらのトラブルを防ぐ手段の一つとして注目されているのがフロントシングル化とナローワイドチェーンリングでした。

もちろんシーンによりますが、ワイドレシオがもっと流行り出すのは、フロントシングル化が本格的に流行り出してからかもしれません。(実際に流行るかどうかは謎)

ワイドレシオはどこまで必要か?

ワイドレシオ化が必要かどうか、それは使用シーンによる・・・としか言いようがないかも。個人的にはまださすがに11t-32tは必要ないかなぁ・・・とか思います。

ワイドレシオが向いているシーン

一般的な平地レースなどではワイドレシオを使用するメリットはほとんどないかと思います。平地ばかりのクリテリウムとかで一番軽い32tのギアで走る人なんていないでしょう。

歯数の多いワイドレシオスプロケの恩恵を一番受けるのはヒルクライムとロングライドです。

ヒルクライムを始めたばかりの人や脚力の弱い人であれば最大25tのスプロケだとやや不安があります。私もそう。最低でも28tは欲しいところ。

また、ロングライド志向の人もワイドレシオが活躍するシーンはあるかもしれません。急な激坂にも対応できる点と、一番よく使うギアが真ん中にきやすい点です。

逆に脚が強い人や、平地での使用をメインとしている人にとってはあまりワイドレシオ化は必要ないように思えます。

デュラエース9100の組み合わせは?

現在、デュラエース9100系のスプロケットの組み合わせは次の5種類から選べます。

11t-25t
11-12-13-14-15-16-17-19-21-23-25

11t-28t
11-12-13-14-15-17-19-21-23-25-28

11t-30t
11-12-13-14-15-17-19-21-24-27-30

12t-25t
12-13-14-15-16-17-18-19-21-23-25

12t-28t
12-13-14-15-16-17-19-21-23-25-28

→Wiggleでの在庫はコチラ

ちなみにアルテグラと105には11t-32tが存在しますがデュラエースには30tまでしか存在しません。

また、ギア比を決めるデュラエースのフロントチェーンリングの種類は次の通り

50-34T
52-36T
53-39T
54-42T
55-42T

このフロントチェーンリングとリアスプロケットの組み合わせの中で、同じケイデンスで回して、最も重い重いギアで回した場合、一番速度が出る組み合わせは

フロント55t-42t
リア11t-25t
です。

ケイデンス100、フロント55t、リア11tで走った場合の時速は62.9kmになります。

↑クリックで拡大

フロント55t-42tというと、ノーマルクランクの中でもかなり大きな歯数となるので、こちらも少数派かもしれません。よっぽど脚力ある人向け。ギア比5はなかなか維持できません・・・。

一番バランスがいい組み合わせは?

私は脚力もさほど強くなく、無難にバランスのよい組み合わせが向いていると思うので次の組み合わせが向いているかもしれません。

フロント53t-39t
リア11t-28t
または
リア11t-25t
(28tいるかなぁ・・・。25tでも十分かも。)と悩み中。

実際、最も購入率が高いのもこの辺りの組み合わせではないでしょうか。

ちなみに、このフロント53t-39t、リア11t-28tを使ってケイデンス100で回した場合のギア比と速度は次のような組み合わせで決まります。

↑クリックで拡大

ギア比とケイデンスとタイヤ経が同じであれば、誰が回しても同じ速度が出ます。あとはそれをどう維持するか。そこはエンジン(=乗り手)性能です。

どの組み合わせを選ぶべきか

やはりスプロケットの歯数やクランクは悩みどころで、色々探って自分にベストな組み合わせを見つける他ありません。自分の脚質、使用シーン、好みによって意見は様々に分かれるところでしょう。

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スプロケット歯数選びまとめ

一般的な平地メインで使う人や、脚が強い人は

11t-25t
または
11t-28tで十分カバーできると思う!変速もスムーズだし。

ヒルクライムで脚に自信が無い人や、ワイドレシオを試したい人は11t-32tなんて組み合わせを選んでみてもいいかも。

私は・・・バランス重視で11t-28tを選びます。

ちなみに2017年6月現在、Wiggleでデュラエース9100のグループセットが最大44%オフでめっちゃ安い。フロント52t-36t、リア11t-28tの組み合わせで何とグループセット14万円台

この組み合わせで狙っていた方、これは買いです。

CRCも41%オフとかなり安いですね。

 

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